※写真はイメージです (GettyImages)
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 職場でパワーハラスメント対策が義務となった。コミュニケーションを上手にとれば、パワハラ防止だけでなく、対人関係も良くなる。しかし、苦手とする中高年は多い。簡単にコミュニケーション力を磨ける方法を専門家に聞いた。

【表】中高年のコミュニケーションの極意

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 企業や役所で50歳以上の人は、厳しい競争に勝ち残り、責任ある立場の人が少なくない。そうした人たちは、長年の修業や経験で仕事のノウハウを蓄積してきている。一方、蓄積の少ない若い世代を、仕事に際してどのように指導すればいいのか、苦労もある。ごとう人事労務事務所の後藤和之さんはこう話す。

「50歳以上の人は、厳しい指導を受けて組織を上りつめ、仕事ができる人が多い。部下にも同じように求めると(仕事のやり方が)改善するという先入観がある」

 後藤さんは社会保険労務士として経営層などにアドバイスしている。上司と部下の年齢が開くほどコミュニケーションが難しくなる。相手が傷つく発言など、要求が一線を越えるとパワハラになる恐れがあるという。

 仕事の現場でパワハラ防止対策が事業主の義務となり、今年4月から中小企業も含めすべての企業が対象となった。厚生労働省の啓発資料によると、パワハラの背景にはコミュニケーションの希薄化などがあるという。それだけがパワハラの原因でないが、円滑に仕事を進め、人間関係構築にコミュニケーションは大切になる。

「自分の姿を見ればわかるだろう」と仕事に取り組む姿勢だけを見せればいいと考えている中高年の上司もいる。説明の言葉が足りず、ぶっきらぼうに話す人もいる。しかし、昔の職人のような師弟関係は成り立ちにくい時代になっている。

 後藤さんは「上司から何かを伝えるよりも、相手から話しやすいようにふるまうことが大事」と強調する。相手の話を聞こうという意識が強い人はいいが、「自分はこうしてきた」という気持ちが強い人はコミュニケーション不足になりやすいという。

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