参院選立候補予定者の演説を熱心に聴く人たち

 政治に無関心なのとは違いますよ。自分たちの生活に関わる政治のために、国民一人一人が一票を持っているんだから、僕は投票をするという意味では関わろうと思っています。今までもこれからも投票はします。でも、この夏の参院選に知り合いの人がたくさん出馬しているからこそ「関わりたくない」という人間のホンネも考えてみたのかもしれない。

 この人を応援すると、あっちに角が立つし……そういうことになるのであれば、もうだんまりしかない。「オマエの意見は何なんだ?」と突き付けられたら、正直わからないんですよね(笑)。そうなると、だんまりがいいのではないかと思ってしまう。逆に、支持している候補者や特定の政党のことを色々言い出すと、思想の偏ったヘンな人に見られてしまう風潮もある。

 知り合いの立候補予定者が多いからというわけではなく、そもそも、僕個人の中では、今回の参院選でどこに着目しているかとか考えていることはありますけど、僕の一票は僕の考えで入れるだけ。僕が持っている一票への考えに、他の人も賛同してくださいという気持ちもないし、どういう意見で入れたいかは言いたくない。投票に行くだけ、というのが僕の考え。

 前回の参議院選挙の投票率は51.77%で、まぁ、今回も盛り上がらないでしょう。政治に「関わりたくない」っていう人のホンネを考えたときに、今の日本で、幸せか不幸せかと問われたら、「選べと言われたら、幸せなほうですかね……」という人が多そうで、そういう国はある意味いい国なのかもしれないですよね。

 国民の大半が貧困で食べるだけでも困っている国では、政治を変えようと人々が動きますよね。円安、防衛、電力自給、高齢化……課題は山積みなのに、日本は投票率が低いというのは、見方によっては、国に不安がなく、安定しているということか!? とも考えてしまった。僕は自分の持っている一票を投じるだけです。

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、昨年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録

[AERA最新号はこちら]