元フィギュアスケーターで、連続テレビ小説「あさが来た」(15年度下半期)出演を機に、人気女優の立場を確立した小芝風花さん。作家・林真理子さんとの対談では、母親との関係から、これからについて語りました。
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林:(オスカーのオーディションを経て)入所した後はすぐ朝ドラのオーディションに受かったんですか。
小芝:あ、ぜんぜん。入った当時はまだ14歳で。
林:えっ、14歳!?
小芝:朝ドラは18歳のときだったんです。
林:じゃあ、その4年間はレッスンしたり?
小芝:レッスンもしましたし、お仕事もさせていただいてました。
林:そのときは一人暮らしだったんですか。
小芝:いや、母と妹と3人で。
林:お母さま、お嬢さんの夢をかなえるために一緒に上京なさったんですね。
小芝:母的にはフィギュアも続けてほしかったらしいですけど、母は「芸能界で頑張るんだったら本気で応援するよ」と言って、東京についてきてくれました。
林:すぐに演技できるようになったんですか。
小芝:いえ、人前でお芝居をしたこともなかったですし、難しかったですね。レッスンも最初の1週間はずっと泣いてました。ドラマで現場に入ったとしても、緊張しすぎて、家で覚えたとおりのことしかできなかったですね。
林:私が言うと上から目線だけど、フィギュアやってらっしゃるから、身のこなしがすごくきれいですよね。
小芝:ほんとですか? うれしいです。
林:フィギュアの人って、ジムに行ったりクラシックバレエ習ったりするんでしょう? バレリーナから女優さんになった方、桃井かおりさんとか趣里さんとか何人かいらっしゃるけど、訓練された人ってやっぱり違うなと思いますよ。
小芝:私は習ってなかったんですけど、並行して習ってる人、多いですね。バレエと同じで、フィギュアスケートも、指先、つま先までしっかりと表現をしなきゃいけないスポーツですし、お芝居も、顔は真剣でも手がブランとしてたら緊張感が表現できないので、そういうところはスケートが生きてるかもしれないですね。