1.じっくり地味に育てられる
フリーランスより「じっくり」攻めよう
サラリーマンには本業があるので、日々副業に割ける時間は多くありません。
ただ一方で、取り組む“期間”にしては長く確保できます。
すぐに稼ぐことができなくても、じっくりビジネスを育てられるのです。
給料という安定収入があることで、この心の余裕を持てるのが最大の強み。フリーランスにも、企業にもマネできません。
まず、フリーランスは、じっくり育てられません。そのビジネスで日々のゴハンを食べているわけですから、数か月でも売上ゼロが続いたら、ゲーム・オーバーです。
マモル:たしかにサラリーマンは毎月固定給があるから、仮に数年売上ゼロでも生活自体はできちゃいますよね。
サラタメ:その安定感が、スモールビジネスと相性抜群なんです。ビジネスの立ち上げ期は、むやみにお金を稼ごうとせず、ほぼボランティアのようにお客さんに価値を提供しましょう。お客さんの信頼をたっぷり貯めてからマネタイズすると、結果的に莫大なリターンを得られるので。
●悪い目標「3か月で副業月収100万円を達成したい!」
●よい目標「5年かかってもいい。本業と同じくらいの収入の柱を徐々に育てていこう」
ジワジワと安定的に伸びていく会社員の給料(給与所得)に慣れている人には、イメージしにくいかもしれませんが、副業からの収入(事業所得)は、長い間ずっと地を這っているかと思いきや、あるタイミングを境に爆発的な伸びを見せます。
地を這う期間でも、じっくり焦らず継続できるかが勝負のカギを握ります。
企業より「地味に」攻めよう
企業は、サラリーマン副業と同様に、長期スパンでビジネスを育てられます。
ただ、企業は“地味”な売上では許されない弱点があります。
ここを我々「シン・サラリーマン」は一気に突きましょう。
企業は収益から、多くの社員に給料を払わないといけません。個人ビジネスなら、月間の利益が30万円でも十分成立しますが、企業として取り組むには小さすぎるビジネスです。
サラタメ:大企業は、年間売上が数億円以上見込める「ド派手な領域」を攻めないといけない宿命にあります。ですから、我々「シン・サラリーマン」は企業が絶対に攻めてこない、小さな市場を狙うことです。そうすれば、企業と戦わずして、稼ぐことができます。
※どんなビジネスを狙うべきかは、本業収入を超える6ステップ「ステップ2『好き』より『稼げる』仕事を選ぶ」(本書P430)で詳細に解説します。
2.直観を速攻試せる
サラリーマンの直観は、強い武器になります。
なぜなら、サラリーマンの感覚は、世間一般の人たちが抱く「フツーの感覚」そのものだからです。
つまり、多くのお客さんの感覚が、手に取るようにわかるということ。
しかも、個人の副業なら、その感覚を速攻ビジネスに展開できる。その「フツーの感覚」と「スピード」が組み合わさると、大きな優位性になります。
マモル:ボクみたいな、しがないフツーのサラリーマンだからこそ、多くのお客さんからの共感を狙えるわけですね。フツーがビジネスで強い武器になるなんて! 凡人でよかった!(笑)
3.個人と組織の力を同時に伸ばせる
副業において、「個人の力」と「組織の力」は両輪。「個人の力」に「組織の力」が加わると、あなたの副業は急拡大していきます。
「個人の力」とは、「個人でスモールビジネスを切り盛りする力」。フリーランスの人が強い力です。
そして「組織の力」とは、会社内で鍛えられる「チームを動かす力」と「企業側の発注者視点」です。これがサラリーマンならではの強みです。
「チームを動かす力」があると、外注スタッフを使って、労力を増やさずに売上拡大が見込めます。
「企業側の発注者視点」があると、企業がどんな視点で業務を発注するのかがわかります。その視点から逆算した営業活動によって、企業から高額案件を受注できるのです。
サラタメ:「個人の力」重視のフリーランス勢に対し、サラリーマン業で鍛えた「組織の力」で対抗しましょう。「組織の力」は、長期的な収益拡大に大きく関わってきます!
(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)
<まとめ>
・サラリーマン副業には、大きな強みが3つある
1.じっくり地味に育てられる
2.直観を速攻試せる
3.個人と組織の力を同時に伸ばせる
・これらは、フリーランスや企業もマネできない大きな強み