「和屋」と同じ日にオープンした「clover」の藤岡さんは、開店当初から「和屋」を意識していたという。
「オープン日が同じで修業期間もほぼ同じということで、相当意識していました。オープンから1週間して食べに行きましたが、うちよりお客さんが入っていて、地元客も多かった。ラーメンもおいしかったですし、負けていられないと奮起しましたね。雑誌でも隣に載ることが多かったです。今はお互い励まし合う仲ですが、良きライバルとしてこれからも頑張りたいです」(藤岡さん)
「和屋」の大久保さんにとっても藤岡さんの存在は大きい。
「『斑鳩』出身のお店が千葉に来た!とオープン時から物すごい話題でした。当時からライバル視していましたね。『clover』の存在があったから10年頑張れたと思っています。センスある一杯で、バランスの良い本当においしい一杯を提供されていると思います」(大久保さん)
ラーメン店を10年続けるのは簡単なことではない。お互いの存在があったからこそ切磋琢磨して今がある。(ラーメンライター・井手隊長)
○井手隊長(いでたいちょう)/大学3年生からラーメンの食べ歩きを始めて19年。当時からノートに感想を書きため、現在はブログやSNS、ネット番組で情報を発信。イベントMCやコンテストの審査員、コメンテーターとしてメディアにも出演する。AERAオンラインで「ラーメン名店クロニクル」を連載中。Twitterは@idetaicho
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