池透暢(車いすラグビー) (撮影/越智貴雄)
池透暢(車いすラグビー) (撮影/越智貴雄)
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 8月24日に開会式を迎える東京パラリンピック。2000年からパラスポーツの撮影に携わる写真家の越智貴雄さんに、「ぜひ見るべき!」選手を聞いた。

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 いよいよ8月24日から開催される東京パラリンピック。22競技539種目が実施される。日本からは史上最多の255人が参加する。パラリンピックに参加するアスリートは、身体障害や知的障害などさまざまな障害を持ち、その程度も異なる。

 リハビリの一環として始まった障害者スポーツだが、近年、競技そのものの面白さや迫力に魅了される人が着実に増えている。写真家の越智貴雄さんもその一人だ。2000年に大学を休学してシドニーオリンピックにフリーカメラマンとして赴く。パラリンピックも撮影することになり、初めてパラスポーツに触れた。

「21年間、パラスポーツを撮影してきて、何度もパラリンピアンの能力に驚かされました。義足の選手が100メートルを10秒台で駆け抜け、車いす同士で激しくぶつかりあうラグビー、アイマスクをしたサッカー選手が、ドリブルで相手選手を抜いてシュートを放つ。どうしてこんなことができるのか!と、人間の可能性に興奮しました。人類の能力拡張にもつながる可能性を示してくれるといっても過言ではありません」(越智さん)

 東京パラリンピックでは、世界のライバルたちとしのぎを削る有力選手が多数出場する。越智さんに金メダル圏内の注目選手や、ぜひ見ておきたい外国人選手を挙げてもらった。

「パラリンピックは、人類進化論の新たなる一ページを目の当たりにできる瞬間です。ぜひその目撃者になってほしい」

■世界の度肝を抜くジャンプ

マルクス・レーム(陸上競技・ドイツ) (撮影/越智貴雄)
マルクス・レーム(陸上競技・ドイツ) (撮影/越智貴雄)

マルクス・レーム(陸上競技・ドイツ)
健常者以上の記録を持ち、健常者と共に跳ぶことを熱望。「東京五輪の走り幅跳び金の記録は8m41で、彼の世界記録は8m62。記録にも注目を」(越智さん、以下同)

■日本が誇るトッププレーヤー

国枝慎吾(車いすテニス) (撮影/越智貴雄)
国枝慎吾(車いすテニス) (撮影/越智貴雄)

国枝慎吾(車いすテニス)
2006年に初の世界ランキング1位を獲得し、ロジャー・フェデラーも実力を称賛。「5回目となるパラ出場。日本選手団主将として4個目の金獲得を目指しています」

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