
「高校卒業後もこの仕事を続けていきたかったので、自分で生活費を稼がなければと思って、その頃からアルバイトをするようになりました。同時期に、ダンスボーカルユニットでの活動もスタートしたんですが、イベントやライブ活動をしながら、アルバイトとオーディションに追われる日々が、7~8年続きました」
転機が訪れたのは、25歳のとき。スティーブン・スピルバーグ監督のSFアクション大作「レディ・プレイヤー1」のオーディションに合格したのだ。彼が日本人ダイトウ役を演じた「レディ・プレイヤー1」は、全世界で6億ドル近い興行収入をあげ大ヒット。映画が公開された18年は、ほかにも3本の出演映画が公開され、母国ミャンマーでは、5本ものCMに起用された。
「大きなチャンスを掴めたことで、『この世界でやっていっていいんだ』というお墨付きをもらった気持ちになりました」

(菊地陽子 構成/長沢明)
※週刊朝日 2022年7月22日号より抜粋