Q 部首の数は昔と今で違うの?
A 『説文解字』では540の部首。現在の辞典は200強に削減

 部首法が初めて用いられた『説文解字』(100年)で540だった部首は、『康熙(こうき)字典』(1716年)で214に整理されました。日本では、例えば「営」の旧字の「營」は「火部」でしたが、「当用漢字」で「営」と表記することが決まると、「火部」のままとしたり、「口部」に変えたり、「ツ部」を新設するなど、対応が分かれたため、辞典ごとに部首の数が異なります。

Q 漢和辞典によって字の成り立ちが違うのはなぜ?
A 1899年の甲骨文字発見で成り立ちの研究が進んだから

 漢和辞典に記された成り立ちは、古くから漢字研究の聖典とされた『説文解字』に準拠しており、以前は辞典ごとの違いはありませんでした。しかし、1899(明治32)年に中国で甲骨文字が発見されると状況は一変。『説文解字』は甲骨文字の存在を知らずにまとめられたからです。やがて辞典の編者によって成り立ちに違いが見られるようになりました。

Q 「字体」と「書体」はどう違う?
A 字体は同じ意味の旧字など。書体はおもに書き方の違い

例えば「島」なら「嶋」「嶌」などが字体の異なる漢字です。いわゆる「旧字」は、異なる字体を表しています。書体は、書き表し方の違いで、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)、楷書(かいしょ)、行書(ぎょうしょ)、草書(そうしょ)の伝統的な手書きの五体などです。活字の明朝体、ゴシック体も書体です。

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そもそも正しい書き順は存在しない