スキーやスノーボードはオフシーズンのほうが長いスポーツです。このためオフシーズンをどう過ごすのかというのがとても重要になります。ゆっくり休むのもいいのですが、もっと上手く滑れるようになりたいなら、継続したトレーニングを行いましょう。

とはいえ、どのようなトレーニングをすればいいのか、分からないという人も多いかと思いますので、筋力を付けるために必要な3つのトレーニングについて詳しくご紹介します。

シーズンインに備えて筋肉を鍛えよう
シーズンインに備えて筋肉を鍛えよう

有酸素運動能力を高めるためのランニング

まず取り組んでもらいたいのがランニングです。有酸素運動で筋肉を鍛えるというイメージはないかもしれませんが、筋力アップに繋がりますし、何よりも長時間滑り続けられる体力が付きます。

ランニングではなくサイクリングでもいいのですが、サイクリングは自転車を購入しなくてはいけないのでハードルがやや高めです。ランニングなら数千円でランニングシューズを購入すれば、すぐにでも始めることができます。

ランニングシューズは、できるだけソールが薄いものを選びましょう。薄いと足裏が痛くなるかもしれませんが、痛みはオーバートレーニングを防いでくれます。また、シューズに頼らない走りをすることになるので、しっかりと筋トレにもなります。

まずは1回30分程度を目安に始めて、徐々に時間を延ばしていきましょう。マラソンランナーになるわけではないので、長くても1時間程度のランニングで十分です。スピードも会話を楽しめるくらいのゆっくりペースで走りましょう。

ランニングは滑れるカラダづくりの基本です
ランニングは滑れるカラダづくりの基本です

下半身を安定させるためのスクワット

下半身を鍛えることで、スキーやスノーボードの滑りに安定感が出ます。ボディビルダーのようなムキムキな下半身になる必要はありませんが、コブなどの衝撃に耐えたり、スノーボードではジャンプするにも着地するにも筋力が必要になります。

この下半身を鍛えるのにジムに行く必要はなく、自宅でスクワットをしていればスキーやスノーボードに必要なだけの筋力が付きます。スクワットは下記のようにいろいろな種類がありますが、1種目だけでなく3~5種類を組み合わせて行いましょう。

・ノーマルスクワット

・ブルガリアンスクワット

・ジャンピングスクワット

・サイドスクワット

・ランジ

スクワットのポイントはYouTubeなどで紹介されていますので、まずはきちんと解説を聞いてから行いましょう。

スクワットをすることで滑りが安定します
スクワットをすることで滑りが安定します

体幹を安定させるための体幹トレーニング

スキーやスノーボードでバランスを崩したときに、すぐにリカバリーできる人と転倒する人に分かれますが、すぐにリカバリーして何ごともなかったように滑れる人は、体幹が安定しています。体幹は胴体周りのインナーマッスルを鍛えることで安定します。

体幹を安定させるためのトレーニングとしては、コアトレーニングやピラティスなどがありますが、これらのトレーニングは動きを真似るだけでは、上手く鍛えることができません。特に男性はアウターマッスルが強いため、コアトレーニングをしているつもりが、ただアウターマッスルを鍛えているだけということがよくあります。

正しく体幹を整えたいのであれば、できるだけ正しい知識を持った専門家のレッスンを受ける必要があります。最近はオンラインでも丁寧に教えてくれるサービスがありますので、タブレットやパソコンなどを使ってオンラインレッスンを受けてみましょう。

体幹トレーニングは専門のトレーナーに教わりましょう
体幹トレーニングは専門のトレーナーに教わりましょう

オフシーズンのトレーニングは弱点を克服するために行う

ここまで3つのトレーニングをお伝えしてきましたが、大事なのは「何のためにトレーニングをするのか」を意識することです。オフシーズンのトレーニングは誰かにやらされて行うものではないので、目的意識がないと続きません。

まずは自分の弱点を洗い出し、体力や持久力に問題があると思うならランニング、バランスが悪いと思うなら体幹トレーニングといったように、弱点克服を目標にトレーニングを行ってください。

また3つのトレーニングだけでなく、ストレッチもしっかりと行いましょう。スキーやスノーボードで使う筋肉はパワーだけでなく柔軟性も求められます。柔軟な筋肉はケガの予防にもつながります。身体を守るためにもストレッチは毎日行いましょう。

スクワットと体幹トレーニングは超回復理論に則り、連続で行わないようにしてください。それを踏まえた上でのトレーニングのメニュー例をご紹介します。

月曜日:休み

火曜日:スクワット

水曜日:ランニング

木曜日:ランニング

金曜日:体幹トレーニング

土曜日:ランニング

日曜日:ランニング

1週間に6日もトレーニングできないという人は、減らしても構いません。疲労が溜まっていると感じたら、むしろ積極的に休みを入れましょう。大事なのは継続していくことです。無理なく継続できるメニューに組み直して、コツコツとオフシーズンのトレーニングを積み重ねていきましょう。

オフシーズンのトレーニングで大事なのは継続していくことです
オフシーズンのトレーニングで大事なのは継続していくことです