この日常を繰り返している限り、私の時間の流れは変わりません。ところが、コロナのお陰で、変化が生まれてしまいました。
早朝気功と名誉院長講話ができなくなりました。このほか、毎週のように出かけていた講演が、パッタリ消えてしまいました。夜の会合もなくなりました。
幸い最近は講演も増えてきましたし、会合も復活しているのですが、コロナ自粛の2年の間に日常生活にできた空白の時間は大きかったです。
この2年間については、私の時間の流れがこれまでと変わりました。いつもより、早く過ぎたかもしれません。
時間が過ぎる早さというのは、年齢によって違うのではなく、日々の過ごし方によるのではないでしょうか。少なくとも、私の場合はそうです。
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中
※週刊朝日 2022年7月15日号