Qくんの母親は、家にいるときはずっと寝ているらしいので、疲れているのだろう。そういう人に、子供のために料理を作れというのも酷な気がするし、そうなるとQくんが自分で作るしかない。小学校高学年ならば、御飯はレンチンで済ませても、味噌汁を作るくらいはできるだろう。私としては、できれば自炊の方向に持っていければ、彼にとっていちばんいいと考えているのだが、今後、どうなるかはわからない。外から見てわからない、食べられない子供たちが、みんなと満足できる食事が食べられるように、気軽に利用できるこども食堂の数を増やし、運営している団体に対しても、行政は予算を割いてもらいたいと願うばかりである。

※『一冊の本』2019年8月号掲載

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