
昨今は、伊勢えびにあわび、ローストビーフ……など、特別な食材で、家庭ではなかなか作れない豪華な料理が詰められた市販のおせちが人気だ。忙しい年末、ネットやお店で注文すれば、指定の日に届く。少し奮発して、贅沢なおせちもいいものだ。
また、おせちを注文しなくても、元旦から営業しているスーパーもあり、外食もよりどりみどり。ありがたいことだが、食べるものには困らない。
けれど、元旦は手作りのおせちとお雑煮でお祝いしたい、という人も多いはず。豪華なおせちも魅力的だけれど、手作りは格別だ。
しかし、「黒豆」や「伊達巻き」など、普段作らない料理が多い上に、忙しい時期、おせち作りに時間をかけられない。
●電子レンジならたった2時間でできる!
「お正月に、職場の人や、親戚が大勢やってくるような時代ではなくなったので、おせちは家族で小ぢんまりお祝いできる量で十分です」と言うのは、料理研究家の村上祥子さん。
確かに、おせちでお祝いはしたいけれど、お正月の間、おせちばかりでは飽きてしまう。
村上祥子さんの著書、『60歳からは食べて健康に! レンチン1回で頑張らない電子レンジのおかず』では、材料を切って、レンチン1回でできるおかずを紹介している。その中で、9品のおせちも紹介しているが、これが電子レンジなら2時間でできるというのだ。
電子レンジのレシピを研究して50年、“電子レンジレシピの神様”の食べきりサイズで、お正月気分を味わえる手作りのおせちとは? 特に目からウロコの4品の作り方を紹介する。
●一晩かけて豆を戻す必要なし! 甘納豆で作る黒豆
黒豆は、前日から豆を戻して、長時間煮なければいけないので、とにかく時間がかかる、というイメージがある。
村上流は、なんと! 甘納豆で作るので、戻す必要も、長時間煮る必要もなし。しかも、レンチン2分であっという間に、つやつやの黒豆ができ上がるのだ。
しょうゆ風味で、昔ながらの味。ミックス甘納豆で作ってもおいしくできる。

<材料(4人分)>
甘納豆(黒豆)…100グラム
調味料
砂糖…大さじ2
しょうゆ…小さじ1
<作り方>
耐熱ボウルに甘納豆を入れ、水100ミリリットルを注ぎ、調味料を加えて混ぜる。
ラップを甘納豆にじかにはりつけるようにかけ、余った分はボウルの縁に沿わせるようにかぶせる。
電子レンジ600ワットで2分間加熱する。