予想リストから外れている投手にも、有望な選手がいる。入団1年目で2軍で6勝をあげた古谷拓郎(19)、191センチから投げ下ろす球が魅力の土居豪人(19)などだ。予想リストから外れているが、実績のある選手では有吉優樹(28)はケガから回復すれば1軍での活躍が期待できる。ベテランでは大谷智久(34)や内竜也(34)がいるが、若手優先するならリスト漏れするのではないか。

 古谷、土居、有吉らの若手投手をプロテクトするなら、別のベテラン選手をリストから外さざるをえない。昨季の巨人の人的補償では、長野がリスト漏れをして広島に移籍したことで、2軍の有望な若手が守られたともいえる。ロッテも、同じ戦術を考える可能性もある。

 たとえば、今季は3勝にとどまった涌井秀章を思い切って外すこともあるだろう。もちろん、実績のあるベテラン選手の移籍はファンに衝撃を与える。球団も批判を受ける覚悟が必要だ。だが、涌井の年俸はロッテの日本人選手で最高と思われる2億円(推定)で、球団としては経営面の負担も大きい。高額年俸選手をリストから外すという“誘惑”に、球団はどのような決断をするのだろうか。

ロッテ捕手陣のプロテクト予想(青がプロテクト入り)
ロッテ捕手陣のプロテクト予想(青がプロテクト入り)

【捕手プロテクト予想=1人】
田村龍弘

 捕手では、投手を多くプロテクトするために、レギュラーの田村龍弘(25)のみを選出した。15年から5年連続で100試合以上出場し、18年にはフル出場している。今年のドラフトでは東洋大の佐藤都志也を2位で指名していることもあり、捕手のプロテクト予想は1人にとどめた。

ロッテ内野陣のプロテクト予想(青がプロテクト入り)
ロッテ内野陣のプロテクト予想(青がプロテクト入り)

【内野手プロテクト予想=5人】
井上晴哉、中村奨吾、平沢大河、藤岡裕大、安田尚憲

 楽天はファースト・銀次、セカンド・浅村栄斗、ショート・茂木栄五郎、サード・ウィーラーの布陣にロッテからFA権を行使した鈴木大地(30)が加わり、内野が充実している。楽天の補強ポイントではないと思われる。ロッテは、鈴木大地の穴を埋める必要があるが、今季、2軍で本塁打王を獲得した安田が第一候補となる。

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タイトル経験者もプロテクト漏れの可能性