
(右)「TerraMaster F2-221」(税込実売2万9990円)4K映像のリアルタイムコーディング機能など、高いハードウェア性能を備える2ベイモデル。ディスクは要別途購入で、最大容量は28TB
その冗長性を確保するための手段がバックアップであり、それを効率的に実現できるのがRAIDで、複数のハードディスクを使って、冗長性を高める。RAID自体には、複数の方法が用意されている。使うハードディスクの台数や、冗長性に差がある。そしてRAIDを構築すると、パソコンやNASからは1台のハードディスクのように扱えるようになる。
RAID自体は、複数のハードディスクを搭載したパソコンで利用できるものもあるが、外付けハードディスクやNASのほうが利用しやすいだろう。外付けハードディスク製品でもRAIDに対応しているものがあるし、NAS製品は基本的にRAIDに対応しているものがほとんどだ。なお、ハードディスクは電源を入れないでおいても、使えなくなることがある。定期的に、新しい媒体に移し替えていくことも大切だ。
■旅先でもバックアップ
旅行や出張など、外出先での写真データの扱いも気をつけたい。一般的な外付けハードディスクやNASは持ち歩きを想定していないので、外出先で写真データをバックアップできない。そこで使いたいのが、ポータブルハードディスク/SSD製品だ。持ち運びしやすい軽量な筐体なので、ノートパソコンと一緒でも苦にはならないだろう。安全性を高めるなら、撮影したメモリーカードからパソコンに保存し、さらにそれをポータブルハードディスク/SSDにコピーしよう。メモリーカードを旅行中に消さなければ、三重の保護となり、故障リスクが抑えられる。
持ち運び時は、パソコンとポータブルハードディスク/SSDを別のバッグに入れておけば紛失リスクも低減できる。理想的なのは、そのうえでさらにNASやクラウドストレージにバックアップすることだ。
写真・解説:小山安博
※『アサヒカメラ』2019年9月号より抜粋