あのあと谷原と話す機会があって、あの佳境の中でもよく見てますよ。同組の岩田寛(41)が打ったアプローチの切れ方を見て、ここだと一点に決められたそうです。そういうところは素晴らしいですよね。
今年は20代の飛躍が目立ち、世代交代があからさまになった国内男子ツアーでしたけど、最後はベテランが締めましたね。もちろんこれから、この情報化社会でどんどん若手が急成長していくと思います。日本シリーズでも19歳の長野泰雅が15位に入ってきました。19歳であそこの地を踏めるってのは、我々の時代ではなかなかなかったことですから。
小平智(33)は5位でした。日本に戻ってきて数試合であそこまで持っていけたのはさすが。闘病中のお父さんの前で優勝したいという気持ちが、少しプレッシャーを大きくしてしまったかな。でも、十分頑張って戦ったと思いますよ。
丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。
※週刊朝日 2022年12月23日号