キンレイ/今年春発売の「台湾まぜそば」(上)は同社のおすすめ商品。人気商品のほとんどが1食300~400円という価格で、この味レベルは、ブラボー(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
キンレイ/今年春発売の「台湾まぜそば」(上)は同社のおすすめ商品。人気商品のほとんどが1食300~400円という価格で、この味レベルは、ブラボー(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
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 2022年の「今年の一皿」に選ばれた冷凍グルメ。コスパやタイパ(タイムパフォーマンス)の良さだけでなく、「おいしさ」で人気急上昇。いま人気とオススメの商品はどれ? AERA 2022年12月26日号より紹介する。

【写真】コロナ禍で躍進した各社の冷凍グルメはこちら

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 今月6日に発表された、ぐるなび総研が選ぶ「今年の一皿」。これまでタピオカ(2019年)、アルコールテイスト飲料(21年)などが、「その年の世相を反映し象徴した食」として選ばれてきたが、22年の一皿に選ばれたのは「冷凍グルメ」だった。

 思い返せば数十年前、家に泊まった友人の出勤前の朝ごはんに、冷凍食品の酢豚でもてなしたところ、「朝から冷凍酢豚って……」とウケられたことを思い出す。今となっては、ツッコまれたのは「冷凍食品」だったのか、「朝から酢豚」だったのかはわからないのだが、少なくとも冷凍食品についてはこの数十年で、世間の印象は大きく変わったと思う。

 日本冷凍食品協会が今年4月に発表した調査結果では、週1回以上冷凍食品を利用する人は約60%。「ほぼ毎日利用する」という人も9.2%いた。ちなみに昔から冷凍酢豚を得意料理としている自分も、まずコロナ禍のおうち需要で利用率がアップ。最近はぐんぐん上がる物価を前に、材料の無駄が出ないでコスパもタイパ(タイムパフォーマンス)もいい、冷凍食品を手に取ることが増えてきた。

■百貨店に専門コーナー

 同協会の調査によると、冷凍食品の魅力として「おいしい」を挙げた人は、「調理の手間が省ける」についで第2位。とくに男性では「おいしい」が58.1%で、魅力の第1位になっているという。果たして本当か?

 冷凍食品の有名メーカーや話題の冷凍食品専門店に人気の商品とおすすめ商品を聞いて、実食してみた。まずはラーメンライターの友人から「冷凍ラーメンであのおいしさは衝撃」と耳打ちされたこともある、冷凍調理麺で有名なメーカー「キンレイ」から。

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