同社調べで家庭用冷凍食品市場はコロナ前の19年比で、10%以上伸長、とくにラーメンなどの家庭用冷凍中華麺市場は、コロナ前と比べて50%以上も伸びているそうだ。

「とくに『お水がいらないシリーズ』の出荷数は、18年の年間2千万食から21年には3500万食にまで伸長しています」(同社商品本部・商品部の福田暢雄さん)

 日本人の3人に1人が食べた計算になるそのシリーズのなかでも、ワンツー人気という「お水がいらない 鍋焼うどん」と「お水がいらない ラーメン横綱」を味わってみた。

 袋を開けると、具材、麺、スープの3層構造になっている冷凍麺が登場。このまま何も加えずに鍋に入れて火にかけるだけで、ちょうどいいゆで加減の麺と、ちょうどいい味わいのスープの、鍋焼きうどんやラーメンができあがる。1食300~400円前後で、お店のような堂々の味わいはさすがだ。

 続いて今年8月、東京・松屋銀座の地下2階にお目見えした冷凍食品専門コーナー「ギンザ フローズン グルメ」から。冷凍食品の売り上げは当初目標の1.5倍となり、地元銀座の名店などとコラボした冷凍食品ブランド「銀ぶらグルメ」も好調だ。

松屋銀座(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
松屋銀座(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)

 例えば人気は、銀座3丁目の老舗高級精肉店「銀座吉澤」の松阪牛シルクハンバーグステーキや、1948年創業の老舗洋食店「銀座 日東コーナー 1948」のロールキャベツなど。長い時間をかけて完成させたお店の味を、家で再現できるように急速冷凍。松阪牛のおいしさが存分に味わえるハンバーグや、トマトソースの深い味わいが素材の味をしっかり引き出すロールキャベツは、ちょっと贅沢(ぜいたく)したい時の家食にぴったりだ。

■有名店の味を持ち帰り

 続いて今年8月、イオンリテールが千葉県浦安市の「イオンスタイル新浦安MONA」内にオープンさせた「@FROZEN」にも出かけてみた。約1500品目の品ぞろえを誇る、日本最大級の冷凍食品専門売り場として知られる。

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