城田優さん(撮影/写真部・片山菜緒子)
城田優さん(撮影/写真部・片山菜緒子)

――それが変わってきたのが20歳ごろだったと。きっかけは何だったのでしょう。

 16歳でミュージカルが決まって、20歳までミュージカルを中心に活動していたんですが、そのころ、あれだけ無理だと言われていたテレビドラマに出ることができました。普通の役はできない、群像劇には出られないと言われていたんですけど、朝ドラ大河ドラマにも日本人の役として出させてもらった。それって、実はすごいことなんですよ。

 前例がないことや、ちょっと難しいよねって言われていたことが実際にできて、自信につながって自分を肯定してあげられるようになったんです。もちろん割とクセがある役とかは多いですけど、それはこの図体のおかげとプラスに取っていますね。

 それからいろんなメディアに出させていただくようになってからとかは、キャーキャー言われたり、こんなに人気があるんだと思わされたりすることはあったんですが、偉そうに街を歩くこともないですし、僕は「変わらないのが目標」。たぶん人との接し方も昔からあまり変わっていないと思うんです。

 僕の話は割と自分が感じたことをストレートに伝えることはしていますけど、人として調子に乗るとは違うことだと思う。残念ながら、みなさんが想像しているようなミステリアスな王子様ではないし、イケイケの遊び人でもなく、普通の32歳。むしろちょっと変わった32歳ですね。

――無理だと言われてきたことが実現できて、コンプレックスを克服してきた。いま悩んでいる子どもたちとか、若い人たちの力になりそうです。

 いま僕が一番力を入れたいのは、ハーフのエンターテイナーたちを伸ばしてあげることなんです。ハーフの俳優って実は少ないんですよ。僕以外にハーフで俳優やってる子を5人挙げてくださいって言われたら、出てきますか? 最近、ハーフのモデルやタレントは増えているんですが、それでも女性が圧倒的に多くて、男性俳優はまだまだ少ない。ハーフの人口は増えているのに、です。

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都合の良いときだけ「日本人初」