台風の発生数が例年より多い今年。また、記録的大雨といったキーワードを耳にする機会も多く、災害に対する不安や心配はつきません。災害が起こっても慌てず速やかに行動するためには、防災訓練に参加する、非常用の持ち出し袋を用意する、避難経路や避難場所を確認するなど……普段からの心構えと備えが重要です。しかし、わかってはいても、なかなかできないというのが現状ではないでしょうか。
今日9月1日は「防災の日」で、その前後1週間は「防災週間」。この機会に家族で、会社で、新学期が始まった学校で、防災について話し合ってみませんか?

2018年の「防災週間」は8月30日(木)~9月5日(水)
2018年の「防災週間」は8月30日(木)~9月5日(水)

防災の日とは

9月1日は、今から95年前の1923年に発生した「関東大震災」の日にあたります。「防災の日」は、「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震などの災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備」するために、1960年に内閣府によって制定された啓発日。
さらに、1982年からは、9月1日を含む1週間を「防災週間」と定めており、全国各地で防災訓練などが行われています。
自分でできる災害に対する備えとして、今日は、非常持ち出し品のチェックと安否の確認法についてまとめました。備えのレベルがどれくらいか、自身が用意している持ち出し品と照らし合わせてみてくださいね。

非常持ち出しバッグには何を入れておくべき?

まずは、非常持ち出し品についてですが、消防庁が推奨する防災グッズをご紹介します。すでに用意している人は、賞味期限等を確認しましょう。
【避難用具】
・懐中電灯
・ロウソク
・携帯ラジオ
・予備の乾電池
・ヘルメット
・防災ずきん
【非常食品 ※最低3日分。火を通さずに食べられるもの】
・乾パン、ビスケット類
・缶詰
・栄養補助食品
・アメ、チョコレート
・飲料水 ※1日=1人3リットル
【生活用品】
・厚手の手袋
・毛布
・缶切り
・大きめのビニル袋
・ライター、マッチ
・ナイフ
・タオル
・携帯orスマホの充電グッズ
・トイレットペーパー
・ウエットティッシュ
・乳幼児用のミルク缶
・携帯トイレ
・携帯カイロ
・携帯(小型ラジオ)
【衣料品】
・下着、靴下
・長袖、長ズボン
・防寒具、雨具
【救急用具】
・救急箱(ばんそうこう、消毒液など)
・鎮痛剤
・胃腸薬、持病の薬
・女性は生理用品
・乳幼児用のおむつ
【貴重品類】
・現金
・10円玉
・印鑑
・健康保険証のコピーや免許証のコピー
・預金通帳、保険証、免許証 ※番号を控えたメモかコピーを用意しましょう。
あわせて、薬を必要とする方は、処方時に調剤薬局でもらう薬の名称、効能・効果、用法・用量、副作用などの注意事項が書かれた「薬剤情報」を、健康保険証のコピーや免許証のコピーと一緒にジッパー式の防水ビニル袋に入れて、持ち出し袋に備えておくと安心です。

袋にまとめ、玄関や寝室など、持ち出しやすい場所に置いておきましょう
袋にまとめ、玄関や寝室など、持ち出しやすい場所に置いておきましょう

避難場所と安否確認方法を話し合いましょう

災害発生時には、家族など大切な人が一緒にいるとは限りません。別々の場所にいる時に災害に遭遇した場合でも互いの安否を確認できるよう、事前に話し合っておくことが重要です。
●ハザードマップをチェック
ハザードマップとは、土砂災害や津波などについて被害の想定範囲や避難場所、避難経路などを示した地図です。国土交通省のHPには全国のハザードマップが公表されています。各市町村が公表するハザードマップにもリンクしていますので、お住いのハザードマップを見ながら、避難場所や避難経路を確認しておきましょう。
また、災害時には携帯電話もつながりにくくなります。安否確認が思うようにいかないと不安が募ります。そこで覚えておきたいのが災害用伝言ダイヤルです。
●災害用伝言ダイヤル
局番なしの「171」に電話をかけると伝言を録音でき、電話番号と知っている家族などが伝言を再生できます。詳しくはNTTのHPでご確認しておきましょう。体験利用もできますので、ぜひ利用してみましょう。
―― 日々の生活に追われていると防災への意識が薄れてしまいます。「防災週間」の間は、さまざまなイベントも行われています。せっかくの機会ですから、足を運び防災について家族や仲間と考えてみてはいかがでしょう。

ご家族で避難場所や安否確認の方法をしっかり確認しておきましょう
ご家族で避難場所や安否確認の方法をしっかり確認しておきましょう