戦後のヨーロッパ映画界で最も評価の高い映画監督の一人であるイエジー・スコリモフスキ。「EO イーオー」は、カンヌ国際映画祭では作曲賞など2部門を受賞。本年度のポーランド代表として、アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた。
ポーランド。愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバ、EO。心優しきパフォーマー、カサンドラ(サンドラ・ジマルスカ)のパートナーとしてサーカス団で生活していたが、動物愛護団体によるデモにより、サーカス団から連れ出されてしまう。
予期せぬ放浪の旅のさなか、善人にも悪人にも出会うEO。運を災いに、絶望を思わぬ幸福に変えてしまう運命の歯車に耐えている。しかし、一瞬たりとも無邪気さを失うことはない。やがて彼の旅は国境を越え、イタリアのある美しい邸宅までたどり着く。そこでどこか陰のある司祭ヴィトー(ロレンツォ・ズルゾロ)、そして夫に先立たれた伯爵夫人(イザベル・ユペール)らと出会うが……。
本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)