
「右肩インピンジメント症候群」で5月から負傷者リスト入りしているドジャースの佐々木朗希は、8月に入って傘下の3Aオクラホマシティーの一員としてリハビリ登板を始めているが、メジャー復帰の道は険しい。
【写真】メジャー関係者が明かす「佐々木朗希より欲しい」投手がこちら
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97日ぶりの実戦登板となった8月14日のロッキーズ傘下3Aアルバカーキ戦では、先発で2回0/3を6安打3失点で降板。41球中ストライクは25球と制球が安定せず、生命線の直球が最速95.7マイル(約154キロ)にとどまり、三振を1つも奪えなかった。
試合の数日後、ロバーツ監督は佐々木の投球について問われて球速が低下していることに驚いたと言い、「球速が上がることを期待している」と160キロ台の球速が必要だと話したことが報じられた。
2度目のリハビリ登板となった20日のマリナーズ傘下3Aタコマ戦では、先発で3回1/3を3安打3四球で2失点。2回には連続四球が失点につながるなどやはり制球に苦しんだ。奪三振は2つ。球速は最速97.8マイル(約157.4キロ)に上がったが、160キロ台には届かなかった。
米国で取材する通信員が指摘する。
「問題は直球の質ですよね。今永昇太(カブス)のように回転数が多くて打者の手元で浮き上がる球質だったり、菅野智之(オリオールズ)のように多彩な変化球とのコンビネーションで抑える投手だったら直球の球速が150キロ前後でも問題はないですが、佐々木の場合は160キロ近くを常時計測しないと空振りが奪えないし、変化球が生きてこないのでメジャーの強打者を抑えられない。もう少し時間が掛かるでしょう」
佐々木は新しい球種としてツーシームの取得に取り組んでいるが、気になる点があるというのは日米でプレーした球界OBだ。