「DeNAは目指す野球の方向性が見えてこない。強打者をそろえていますが、連打はそう簡単に出ません。試合の主導権を握るためには小技やヒットエンドランなどで相手に揺さぶりをかけ、1点を確実に取る野球が必要になってきます。東克樹、アンドレ・ジャクソン、アンソニー・ケイ、トレバー・バウアーなどエース級の投手が登板している時は先手を取って試合を優位に進めた方が勝つ確率が上がるのに、好機を作っても得点が入らないケースが多い。犠打はリーグ最少の50です。強攻策が悪いとは思わないですが、個々の選手の能力に委ねた野球は限界を感じます」(DeNAを取材するライター)
派手な補強策
レギュラーを張ってきた主力の高齢化と共に、若手の伸び悩みでチーム力が停滞していることも気がかりだ。森敬斗、小園健太、度会隆輝などチームを背負って立つ素材としてドラフト1位で入団した選手たちが、1軍に定着できてない。昨秋のドラフトで即戦力投手として獲得した1位の竹田祐は1軍登板なし。2位の篠木健太郎は開幕1軍入りしたが2試合登板で防御率27.00と一週間足らずで登録抹消されると、ファームで調整している。
今年のシーズン途中にマイク・フォード、ダヤン・ビシエド、藤浪晋太郎を獲得した派手な補強策も、チーム力の底上げにつながっているかというと疑問符が付く。球団OBが指摘する。