2017年12月、エンゼルスへの入団を決めて会見した大谷翔平(日刊スポーツ)
2017年12月、エンゼルスへの入団を決めて会見した大谷翔平(日刊スポーツ)

エンゼルスを選んで正解だった大谷翔平

 移籍するメジャー球団の選択は、野球人生の大きな分岐点になる。吉田正尚は23年オフにオリックスからポスティングシステムを利用し、レッドソックスと5年総額120億円を超える大型契約を結んだが、外野の守備力の低さと指名打者としては物足りない長打力がネックになり、出場機会を減らしている。一方、投打の「二刀流」で前人未到の記録を塗り替えてきた大谷はメジャー挑戦した17年オフ、ドジャースやヤンキース、レッドソックスなどの名門球団から獲得オファーを受けたが、投打の二刀流でのプレーを最大限生かせる環境としてエンゼルスを選んだ。

「当時は大谷の決断に驚きの声が上がりましたが、その後の活躍でエンゼルス入団が正解だったことを証明しています。村上は25歳と若いですし、これからのキャリアを考えると発展途上のチームで伸び伸びプレーしたほうが能力を引き上げられる。個人的には大谷、山本由伸と同じチームで共闘するより、違うチームの主力打者としてマウンドに立つ2人と対決してほしい」(スポーツ紙デスク)

 メジャーでは日本人投手の活躍が目立つ一方、野手として輝きを放ったケースはまだ少ない。村上はメジャーでその名を刻むことができるだろうか。

(ライター・今川秀悟)

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