そして、話はこれだけでは終わらなかった。
80年代後半から「ムヒ」でおなじみの池田模範堂が、当時甲子園の常連だった同名の池田高校にあやかったCMの高校野球編を放映し、「ムヒが丘に かゆみを止めて 池田 池田 模範堂」という架空の校歌もすっかりおなじみになっていた。
このCMにより、これまで「ムヒ」の商品名に比べて、知名度が高くなかった池田模範堂の社名も一般に浸透するようになった。
そんな矢先に会社こそ異なるものの、製薬会社とご縁の深い近江兄弟社が甲子園にやって来たのだから、話題になったのは言うまでもない。しかも、同校の校歌は歌詞が英語という点でもユニークだった。
CM同様、甲子園で勝利して校歌が流れるシーンを期待したファンも多かったが、残念ながら初戦で土肥義弘(元西武、横浜)の春日部共栄に0対12と完敗。英語の校歌は現在に至るまで甲子園でお披露目されていない。
(文:久保田龍雄)
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