写真はイメージ(写真:gettyimages)
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 出社かリモート勤務かを問わず活用できる社内向けのチャットツール。便利さゆえに普及が進んだものの、世代間のコミュニケーションギャップも浮かんでいる。

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 コロナ禍をきっかけに職場に浸透した社内向けのチャット。とりわけ若手には、上司や先輩と業務のやりとりをする上で必須のツールになっているようだ。そんななか、こんな「不満」も浮かんでいる。

 一般社団法人オンラインコミュニケーション協会(東京都千代田区)が、週に5回以上、社内でオンライン会議を行い、かつ社内でチャットを利用している22〜29歳のビジネスパーソンを対象に実施した2021年の調査で、「上司や自分より上の世代の先輩社員とチャットでコミュニケーションを取る際に、ストレスを感じることがありますか」との質問に、「かなりある」(17.2%)と「たまにある」(39.0%)を合わせた回答が過半に上った。

 この回答者に対し、どんなシーンにストレスを感じるのか聞いたところ、「レスポンスが遅い」が54.2%、「チャットで済む内容なのに、すぐに電話をしてくる」が35.6%、「文章量が少なく、意図が読み取りにくい」が33.9%という回答(複数回答)だった。

 年配者の一人として弁解させてもらえば、普段からチェックする習慣がないとチャットの着信に気づかないことが結構ある。「電話で話したほうが早い」と思ってしまうこともある。

 一方、ネット上では若手のこんな声も。

「1人でパソコンに向かうのは好きだし、チャットのほうが質問しやすい。会社の人と顔を合わせないほうがうまくいく気がする」

 中にはこんな質問も。

「職場で近くのデスクにいる上司にわざわざチャットで質問するのって失礼ですか? 職場がしーんとしているので、いちいち周りに会話とか聞かれたくないと思ってしまいます。あと可能なら、あんまり言葉を発したくない。テキストで解決できるならそうしたいです」
 

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