
8大会連続8度目のワールドカップ(W杯)へ向けて準備を進める森保ジャパン。今年3月に出場を決定して以降、6月の最終予選2試合、7月のE-1選手権3試合と「新戦力発掘」をテーマに戦った。
だが、チーム選手登録人数(26人予定)には上限があり、新しい選手が台頭し、メンバーに抜擢されれば当然、その代わりに選外となる選手も出てくる。以前は“常連”だったはずが、“当落線上”に追いやられている欧州組は、誰なのか。
今年に入って新戦力発掘に余念がなかったのが、CB陣だ。その理由は、本来ならば不動のレギュラーのはずの冨安健洋(アーセナル退団)と伊藤洋輝(バイエルン)の故障離脱にある。
現状、日本のベストな3バックは彼ら2人を両サイドに、中央に板倉滉を置く形だろうが、その「理想形」が本大会で実現するのかどうかへの不安が高まっている。復帰時期は、冨安は「年内」、伊藤が「10月以降」と報道されており、2026年6月開幕のW杯までにコンディションを上げる時間は十分にある。
しかし懸念は冨安、伊藤ともに故障を“繰り返している”点だ。故障でW杯出場を逃すスター選手は毎大会いるが、その中に冨安と伊藤が入らないことを祈るばかり。特にアーセナル退団が決定している冨安は、新天地がどこになるのかを含めて、その動向が注目される。
彼ら2人とは違い、怪我から復帰してもメンバーに選ばれる保証がなくなってきたのが、34歳の谷口彰悟(シントトロイデン)だ。類まれなリーダーシップを発揮しながらW杯アジア最終予選でも3バックの中央で安定したプレーを披露し、チームの精神的な部分でも欠かせない存在になっていたが、昨年11月にアキレス腱断裂の大怪我を負った。
手術を経て今年5月に戦列復帰を果たしたが、6月シリーズはメンバー外。その間、20歳の高井幸大の評価が急上昇し、瀬古歩夢も中央のCBでプレー。フェイエノールトへの移籍が決まった渡辺剛に加えて、E-1選手権組の荒木隼人、植田直通、古賀太陽、安藤智哉も控えている状況だ。