
7月20日に投開票される参議院議員選挙も中盤を迎えた。千葉選挙区は3議席をめぐり過去最多の16人が立候補している。報道で「躍進」が伝えられる参政党から立候補の中谷めぐ氏(43)は、オーガニックの重要性を強調している。はたして、どのような選挙戦を展開しているのか。選挙区で取材した。
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「答えが参政党にあった」
10日午前11時から千葉県にあるJR我孫子駅前で行われた街頭演説。中谷氏は参政党カラーのオレンジ色のTシャツに白いスラックス姿で現れた。
「息子がアトピーになったのをきっかけに、政治活動をすることになりました。われわれが知るべき情報が届けられていないということを知りました。食品添加物を複合的にとった場合の安全性は立証されてないです。日々、口にするものは体にどういうふうに害があるのか、それを摂取し続けると、こういうリスクがありますよということが知らされていない。昔はなかった病気がどんどん増えている。花粉症なんてなかった。その原因は何だろうか。自分なりにずーっと探していました。その答えが参政党にあったんです」
この日、我孫子市は最高気温36.5度を記録する暑さだったが、聴衆はじっくりと聞き入っている様子だった。
オレンジ色のバッグを持っていた女性(43)は「小1の息子が、中谷さんが(自宅で)開いている剣道教室に月3回、通っているんです。政治に興味はなかったのですが、私たちが思っていることを中谷さんが代弁してくれている。私の息子もぜんそく。中谷さんが、お子さんのアトピーの話を通じて、食の安全性を訴えてくれることには共感します。スーパーなどで売られている食品の表示の原材料名が書かれたラベルには合成着色料がズラッと並んでいて、怖いなと思いますし……」
参政党は「日本人ファースト」を掲げていることが広く知られているが、以前からオーガニックにも強い関心を持ってきた。参院選では「米の確保と食の安全」を訴え、ポスターには「食糧自給率100%」のほかに「食品表示法の改善」「オーガニック給食を推進する」とある。