常に味方がいる感じ

「いないんですよ。なんだろう、必要性を感じない」

 他人同士だと、遠慮もあってそう深くはなれないだろう。

「常に味方がいる感じです。でも逆にそれしか知らないから、他の人がどういう気分なのか想像できないんですよね。他人との付き合い方がわからない」

 JUNKOさんは、初めての彼氏と結婚し、すぐに離婚して以降は、誰とも恋愛をしていない。

「それは姉とは関係なくて、もう結婚はこりごりってだけ!」

息子が「俺のことなんてどうでもいいんでしょ」

 JUNKOさんはそう言うが、姉との関係以外はドライに見えるのは気のせいか。

「今にして思えば、息子が幼いころ、よく『俺のことなんてどうでもいいんでしょ』って言っていましたね。私と姉と姪っ子の3人で、オタ活に一生懸命だった時期があって、当時は楽しさを優先するあまり息子の気持ちを置き去りにしてしまっていました。後悔先に立たずです」

 好きなことに対して、迷いがないことは確かなようだ。

今が一番楽しい

 現在は貯金を取り崩しての生活だというが、この先は大丈夫なのだろうか。

「全然ダメです! でも今が一番楽しい!」

 好きな絵を描いて、姉がそばにいて、JUNKOさんの日々はとても充実して見えた。

 私は一連の話を聞きながら、自然とシンクロする、自分とそっくりなもう一人の存在というものが、とても羨ましく思えてきた。

(構成・ライター インベカヲリ☆)

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