姉がいるから深く遊ばない

「小中高と、そこまで仲のいい友達はいなかったんです。双子+友達の3人で遊ぶことはあっても、結局姉がいるから、その子ともそんなに深くは遊ばない。『本屋に行こう』とか『CD買いに行こう』とか、全部姉で済んじゃうから。例えば、姉を映画に誘って『興味ない』って言われたりすると、諦めて1人で行くんですけど、帰ってきて感想をぶちまけるのは姉だから。就職してからですね、ちゃんと遊ぶ友達ができたのは」

 それまでは、常に姉と一緒だったということだ。

「たぶん私のほうが重くて、姉離れができていないんだと思います。私のわがままが原因で喧嘩することもよくありました。就職して、先に姉に彼氏ができたときもショックでしたね」

結婚も出産も同じタイミング

 しかし、やはり双子はシンクロしていたようだ。姉に彼氏ができて寂しかったのも束の間、JUNKOさんにもすぐに彼氏ができた。22歳でJUNKOさんの結婚が決まると、ほぼ同時期に姉の結婚も決まった。驚いたことに、2人は出産した年も同じだった。JUNKOさんが出産した40日後に、姉は出産している。ちなみに、お互いの夫は「全然違うタイプ」だという。

「出産が重なったのは、たまたまです。でも私は、子どもが生まれるころには離婚を決意していました。元夫は2歳上の会社の先輩で、妊娠がわかって結婚することになったけど、おなかが大きくなるにつれて、女性は赤ちゃんのことばかり考えるじゃないですか。それに対して、元夫が異常にやきもちを焼く。ちょっと怖いぐらいで。妊娠を機にだんだん人が変わってしまって、『子どもが虐待されるのでは』という恐怖心から、別れを考え始めたんですね」

実家暮らしのまま離婚が成立

 離婚調停の末、結婚の翌年には離婚が成立した。

「結局、実家を出る前に離婚になったから、家を出ないまま、結婚生活が終わっているんですよ」

 そのとき生まれた息子はすっかり大きくなり、既に独立。JUNKOさんは両親の面倒をみるため、今も千葉県にある実家で暮らしている。姉は、車で10分ほどの距離に住んでいるという。

「個展をきっかけに、姉に緊縛画を描いていることを打ち明けたら、たくさんアドバイスをくれたりして、すごくうれしかった。そこからまた、私の『姉大好き』が再発している感じ」

 今でも一番の友達は姉だという。他に友達はいないのだろうか。

次のページ 今が一番楽しい!