
最近はインフレの影響で、納戸の奥に眠っている中古楽器など古物が思わぬ高値で売れるらしい。
「全般的にモノの値段が上がると値段の安い中古品需要が高まることも、ハードオフコーポの最高益更新を後押ししています。
インフレ時代に光る高配当株として魅力的な存在です」
個別株を100株単位で買っていくと、新NISAの成長投資枠(年間投資枠240万円)はすぐ埋まってしまう。
株価水準によっては少ししか買えず、「分散」という意味では不完全燃焼に。そこで窪田さんは、多くの業種に分散するために1株単位で買うことを勧める。
主要ネット証券4社では日本株を1株以上1株単位で買える。この4社は新NISAなら売買手数料無料。
SBI証券は「S株」、楽天証券は「かぶミニ」、マネックス証券は「ワン株」、三菱UFJ eスマート証券は「プチ株」というサービス名だ。
1株だけ買っても、配当はもらえる。そこで窪田さんに、予算10万円で、あえて株価が高めの値がさ株を中心にポートフォリオを組んでほしいとお願いした。

王道の12業種から1業種1銘柄。計12銘柄を1株ずつ買って合計9万9768円。10万円でお釣りが来てしまった。
12銘柄の平均配当利回りを計算したら2.37%だった。
「できるだけ値がさ株を入れようとしたので、平均配当利回りはさほど高くなりませんでした。
どの銘柄も各セクターの超優良株なので、配当だけでなく株価の値上がり益にも期待してください」
ETFでまとめ買い
ところで、自分で銘柄を選ぶのは面倒な人もいるだろう。
そんな人に勧めたいのがETF(上場投資信託)を活用した分散投資だ。
『東証公式ETFの常識2025年3月版』(231ページの本を198円という採算度外視価格でアマゾンを中心に発売中)の編集を担当した一人、東京証券取引金融リテラシーサポート部調査役の山口洋明さんに聞いた。
「東証ETFを活用すれば、低コストで幅広い分散投資ができます。1口当たり数千円と少額で買えるETFも多いです」
