
窪田さんが推しているのは「金融」「資源」「製造業」に属する高配当株である。
「私は3大バリュー株と呼んでいます。配当利回りが高く、過去最高益を更新しているにもかかわらず『オールド株』などと呼ばれて、それほど人気がない銘柄群です。
株価が割安で、2025年4月上旬時点はバーゲン状態といえるほど下落しています」
今から3年前の2022年、三菱UFJフィナンシャル・グループは株価3ケタで配当利回りは5%近い水準だった。
「こういうときに買って長期保有できれば成功です。
今回の30銘柄ランキングにも一応入れておきましたが(27位)、三菱UFJの株価は3年でダブルバガー。現在の配当利回りは3%台です」
金融株は日銀の利上げが収益向上につながってきたのが好感され、2023年以降は右肩上がりだった。
主要ネット証券の新NISAでも、三菱UFJフィナンシャル・グループを筆頭にメガバンク株は人気である。安定配当と値上がり期待で安心して持てる銘柄。
2025年4月に三菱UFJの株価は下がったが、配当利回りは3%以上あるので今から買っていいという。
激安度が光る

「私がイチオシの高配当株として挙げているのがランキング9位の資源株、INPEXです。
ご存じ日本最大の原油・天然ガスの開発・生産企業で、日本のエネルギー安全保障にとって要となる銘柄。
エネルギー関連株はトランプ大統領が『石油を掘りまくれ』と大号令をかけ、ロシア・ウクライナ戦争にも停戦の兆しがあるため、供給過剰の見通しで下落しています」
エネルギー株は3大バリュー株の中でも激安度が光っている。
「今後は世界中で(脱石油はともかく)脱石炭となるでしょう。INPEXは代替資源となる天然ガスを豪州の海底などから採掘しており、業績も堅調です。
なのに株価は安くPBR(株価純資産倍率)は0.5倍割れ。配当利回りは4.33%です」
窪田さん流「3大バリュー株」の一角、自動車や自動車部品、タイヤメーカーはトランプ大統領の関税ショックをもろに受けそうで、業績悪化リスクがある。