“大皿でおもてなし”する皿鉢料理の本当の意味

高知ならではの食文化「皿鉢(さわち)料理」も体験した。
「皿鉢」という直径約40cmもの大皿に、たくさんの郷土料理を盛って提供するのが高知の皿鉢料理。それを卓にどんと出してしまえば、食事を作ったりもてなしたりする側の人も、せかせかと席を立ったり座ったりせずに始めから終わりまで一緒に宴を楽しむことができる。そんな気遣いやおもてなしの心が詰まっているそうだ。
夕食で、その「皿鉢料理」をいざ体験。OMOダイニングのディナービュッフェには、高知の郷土料理や地元の調理法を取り入れた料理がずらり。例えば、生産量日本一のミョウガがたっぷりのった茄子の揚げ出しや、サバの棒寿司、屋台餃子などだ。好きなものを好きなだけ選んでお皿に盛れば、“マイ皿鉢”の完成だ。

夕食でのお楽しみは、これだけでは終わらない。
高知グルメの代表といえば「カツオの藁焼き」だが、この藁焼きパフォーマンスを目の前でみられるのだ。実演が始まると、カメラを構えたお客さんたちがわいわいと集結。頭上あたりまで高く上がる炎、パチパチと藁が燃える音、そして香ばしい香りが漂い食欲をそそる。これを、ポン酢ではなく“塩で食べる”のが高知流だそうで、確かにカツオの旨みや香ばしさがダイレクトに感じられて、実においしい。

他にも、作り立ての「芋けんぴ」をのせて自分だけのパフェを作れるコーナーがあったり、翌朝には朝食で、甘酸っぱい「ゆず」のフレンチトーストや日曜市名物「いも天」をできたてで味わえたり、高知の食を存分に堪能できた。

ここでしか見られないオリジナル「よさこい」
OMO7高知には、1階の「OMOベース」とよばれるパブリックスペースに大階段があるが、これが毎晩21時に舞台に変身する。メインショー「よさこい楽宴(らくえん)LIVE」の始まりだ。
エネルギッシュな音楽に合わせて、5人の踊り子が快活なよさこい踊りを3曲披露。満席の観客が元気よく打ち鳴らす鳴子の音も会場いっぱいに響き渡り、高知の夏の風物詩「よさこい祭り」さながらの熱気が感じられた。この踊り子たちは、全員ホテルスタッフというから驚く。全体演出・振付は、よさこい鳴子踊りの第一人者・國友裕一郎氏がプロデュースしていて、楽曲や衣装まですべてがここでしか観られないオリジナル演出だという。
