
NHK朝ドラの舞台として、いま話題を集めている高知県。高知県出身の植物学者・牧野富太郎をモデルにした2023年放送の「らんまん」が記憶に新しいが、25年上期に当たる現在も、同県出身のやなせたかし夫妻をモデルにした「あんぱん」が放送中だ。
「&TRAVEL」編集部は、ちょうど1年前の24年6月にオープンしたばかりの「OMO7高知 by 星野リゾート」(以下、OMO7高知)がいま、朝ドラ「あんぱん」に関連したサービスを実施中だと聞いて、プレスツアーに参加した。高知の魅力を随所で体感させてくれた、OMO7高知での1泊2日をレポートしたい。
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高知までは、東京・羽田から飛行機で約1時間半。そして、高知龍馬空港からOMO7高知までは空港連絡バスにゆられて約30分。思いのほかアクセスがいいことに驚きながらホテルに到着すると、スタッフが「よう来たねぇ~!」と土佐弁のあいさつで迎えてくれた。
星野リゾートが展開する「OMO」ブランドは、その街を愛するスタッフが仕掛ける地域色豊かなサービスが特徴。ここ高知でも、多彩な体験メニューが用意されている。そのひとつが「えいとこ全部わかるがで!土佐のおきゃく講座」だ。
「べろべろ」になるはずの杯の中身は……

“おきゃく”とは、土佐の方言で「宴会」の意味。お酒好きな高知県民独自の宴会文化について、体験を交えながら「OMOレンジャー」が詳しく教えてくれる。OMOレンジャーとは、地元の魅力を熟知したガイドスタッフの愛称だ。
ここで体験した、伝統的なお座敷遊び「可杯(べくはい)」が忘れられない。
「べろべろの神様」という唄に合わせて円卓でコマを回し、倒れた向きに座っている人が出た目の杯でお酒を飲む。杯は、天狗・ひょっとこ・おかめの大小3種。杯の底が尖っていたり、穴があいていたり、飲み干すまで杯から手を離せない……という代物だ。次は誰に当たるか、ドキドキワクワク。ちなみにOMO7高知では、お酒の代わりに「リープル」というご当地の乳酸菌飲料で「可杯」するため、お酒が飲めない人も、小さな子どもも、一緒に楽しむことができる。

