伝説のある名曲にファンはいまでも魅了されている。

「詞、曲、アレンジ、とにかく名作。名作を歌う……のではなく、その名作とがっつり向き合い、唯一無二の世界を作り上げ、そこに私たちを連れて行ってくれる。彼の歌はどれもそうですが、特に『サムライ』は迫力があり、60歳を過ぎた彼が歌っているのを見て“ああ、この人は私たちの宝だ”としみじみ思ったものです。しかし、それどころか喜寿の今年も、しっかりその世界に連れて行ってくれてます」(60代・女性)

『サムライ』は、男性が共感できる世界観で、男性の支持も高い。

「奇抜な衣装と圧倒的な歌唱力。この一曲の中に、スーパースターの要素が凝縮している」(60代・男性)と、ジュリーの魅力が凝縮された『サムライ』をぜひ、若い世代に!

第6位「カサブランカ・ダンディ」

「カサブランカ・ダンディ」ジャケット写真  撮影/写真映像部・高野楓菜 協力/歌謡曲BAR スポットライト 新橋 
「カサブランカ・ダンディ」ジャケット写真  撮影/写真映像部・高野楓菜 協力/歌謡曲BAR スポットライト 新橋 

 第6位は79年リリースの「カサブランカ・ダンディ」。この曲が令和になって注目を集めたのが、俳優の阿部サダヲ主演のTBS系連続ドラマ「不適切にもほどがある」(2024年)。昭和から令和にタイムスリップする同ドラマでは、昭和の歌謡曲の歌詞が“コンプラ違反”すぎるということで「カサブランカ・ダンディ」も劇中に登場した。

「令和の時代では色々なコンプライアンスに引っかかりそうな歌詞に振る舞い、でも、まだおおらかだった70年代終盤でも、『カサブランカ・ダンディ』の中ではそれ以前の時代への憧憬を歌う。“男がピカピカの気障でいられた”と。口に含んだ酒を吹き回し、妖しくにやけ面で歌うジュリーの色気がピークなのがこの曲ではないかと思います。今を生きる老若男女、“格好つけて、色気出していこうぜ”と、思わせてくれる曲です」(50代・男性)

次のページ 「サムライ」は男性支持も高い