中田フィッシュ氏(写真映像部・佐藤創紀)
中田フィッシュ氏(写真映像部・佐藤創紀)

兄からアドバイスは聞いていない

――兄の敦彦さんは弟が政治家になることについて、どのような反応だったか。

 電話で伝えるとビックリしていました。もちろん、アドバイスは何もありません。兄はYouTubeでフラットな報道をしているので、僕が出馬することで、それに水を差してしまう気がして、申し訳ない気持ちもありました。だから兄に『僕の独断で出馬を決めたことで、(YouTubeに)影響が出てしまうんじゃないか』と聞いたところ、兄は『心配しなくていいよ、ぜんぜん大丈夫』と言ってくれたので、僕は心おきなく政治活動を頑張れます。ちなみに兄からはアドバイス等、聞いてはおりません。

――有名人の兄を持って、苦しかったことは?

 僕も高校生の頃からダンスの全国大会で優勝したりと、ダンスでは結構知られていたんです。でも、ある日から『オリラジの弟だ』と兄の弟である事実のほうが先に出てくるようになった。当時は若かったので、僕の経歴ではなく、中田敦彦の弟だということが先にくるのはイヤだなと思っていました。それを先輩に相談したんです。そうしたら、『何を言ってるんだ。君はダンスの世界大会で優勝して、そして兄が有名人。これは君にしかできない“かけ算”じゃないか。しっかり利用させてもらって、君は君のできることをしなさい』と言われました。確かにそうだなと。僕は自分という人間の中身に自信を持っていますが、僕を見ていただけるひとつのきっかけを、兄が与えてくれているんだと思っています。

――現在はプロダンスリーグの「Dリーグ」(全14チーム)で、「サイバーエージェント レジット」の監督をしている。

 3年連続でシーズン優勝をさせていただきました。1年目は最下位だったんですが、2年目で7位、3年目で初優勝しました。そこから4年目、5年目も優勝できました。やりきる力は誰にも負けない自信があります。なので、僕は問いたい。参院選で僕を選ばなくていいんですか?

(聞き手・構成/AERA編集部・上田耕司)

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