家事シェアに揉めたり悩んだりの家庭は多い。画像はイメージ(GettyImages)
家事シェアに揉めたり悩んだりの家庭は多い。画像はイメージ(GettyImages)
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 夫婦で話し合って分担を決めたはずなのに、結局は自分ばかりがやっている──。日々の「家事分担」に不満を抱いている人は多く、夫との料理の負担シェアは「あきらめた」という声も。共働き家庭の家事分担の実態とは。

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結婚してから家事について特にルールを決めることもなく、何となくの分担がありつつも、『手が空いている人がやる』というスタイルでやってきました。でも、ある時キレてしまったんです」

 長野県で夫と中学生の子ども2人と暮らす40代の女性は、当時を思い出して再び怒りが湧いてきたのか、語気を強めた。女性は勤務時間が不規則で、深夜の帰宅になることもままある激務に従事し、女性の方が夫より収入が高いという共働き家庭。第1子が生まれたとき、夫が「子が小さいうちは仕事をセーブする」と宣言したという。

「産後5カ月で職場に復帰したこともあり、夫が家事を負担してくれることに期待していました。朝夜の料理を夫に任せたんです」

 それまで朝食は女性、夕食は夫と分担していたが、朝夕ともに夫が担当するようになった。夫は「頼めばやってくれるタイプ」で、揉めることもほとんどなかったが、「料理」という家事に対する意識の違いに気づかされた。

話し合いを6年ほど積み重ねた

「夕食を作るだけ作っておしまい、という状況が続いたんです。後片付けも翌日の弁当の献立を考えての下ごしらえも一切していなかった。それも含めての夜の料理担当という認識だったので、私が仕事から帰宅して疲れている夜に、2時間くらいその忘れられた家事のフォローをしていたら、もう我慢ならなくなって」

 女性は「料理するだけが家事ではない!」とキレた。料理に限らず、夫が気づいていないであろう家事を細かく説明し、もう少し家事負担をしてほしいと伝えた。

「お風呂掃除は浴槽だけではなく排水口も洗ってほしい。桶の水垢も見てほしい。自分のストレスがたまらないように、どんどん言うようにしました。話し合いを6年ほど積み重ねて、今では家事負担は半々か、若干夫のほうが多いかなというところまできました」

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