
「家族とも、『もっときれいなおうちがいいよね』という話はしていました。でも、みんな具体的にはどうしていいかわからなくて、何もできていませんでした」
そこで理江さんが思い出したのが、家庭力アッププロジェクト®です。1年ほど前に“45日間で家を片づけるプロジェクト”の存在を知り、長期休みのタイミングで申し込もうとしていたものの、そのときは参加しませんでした。調べてみると、また長期休みと重なる時期にプロジェクトが始まります。
「1年前に行動できていなかったから、家は散らかったまま……。今、決断しなかったら一生このままかもと思って、『やるしかない!』と参加を決めました」
片づけ始めると、なぜこんなにモノが多いのかがわかってきました。理江さんは「いいな」と思ったら、必要かどうかを考えもせず、すぐに洋服やアクセサリーなどを買っていました。それは娘たちも同じで、コスメや文房具などが家中いたるところに散乱していたのです。
「ヘアアイロンなんて、いくつも出てきました。そんなに必要ないですよね。気に入ったアイテムを色違いでそろえたくなってしまう“収集癖”みたいなのもあって、モノがどんどん増えていきました」
モノが増える原因がわかると、何かを買うときに「本当に必要かな」と一旦考えるように思考がチェンジ。衝動買いや定期購入を見直し、安易にモノを増やすことをやめると、月に数万円セーブすることにもつながりました。
さらに片づけを進める中で発見したことは、モノは使う場所に置くということ。
理江さんは今まで、“子どものモノは子ども部屋に置くべき”というように、モノの置き場所について固定観念にとらわれていました。わざわざ使う場所まで持って行き、その後に戻すのが面倒で使った場所に置きっぱなしになっていることが散らかる一因だったのです。
「娘の行動を観察すると、メイクポーチを持って移動していたんです。洗面所にメイク道具を入れる場所をつくってあげると、出しっぱなしがなくなりました。『使いやすい場所に置けばいいんだ!』っていうのは、当たり前なんですけど、自分にとっては大きな気づきでしたね」
使うモノを使う場所に置くことで、日常の小さなストレスもなくなります。家事を分担している夫に、「洗った食器はここに置いてほしい」と置き場所をシェアすると、意識してやってくれるようになりました。時間の使い方も変わり、隙間時間を活用して片づける習慣が身についたので、わざわざ片づけのためにまとまった時間を確保する必要はありません。