
「利益が出ても税金を払わなくていい新NISAでは、損益通算制度がありません。
『損失の繰越控除』もできません。損をしたら『残念!』で終わってしまいます」
だからこそ、新NISAでは手堅い株を長期保有して「できるだけ損しない投資」を心がけたい(新NISAに限った話ではないが)。
毎年、配当を払ってくれる「高配当株」なら、株価が一時的に下がっても安心感がある。株を持っているだけで定期的な「副収入」が得られる感じもいい。
実際、膨大な株式を保有し、配当で暮らしている人もいる。
「配当のみで暮らす」とまではいかなくても、長期投資でたっぷり配当をもらっている個人投資家は意外に多い。
この記事では長期株式投資さん(48歳)が実際に「一生持ち続けるつもりで」保有している配当株と投資スタンスを聞いてみよう。
年間配当471万円
長期株式投資さんは2004年にたった5万円の元手で株式投資をはじめ、今は「億り人」である。
投資をはじめてすぐ、2006年のライブドア・ショックや2008年のリーマン・ショックで打撃を受けた。
2009年から大型配当株中心の投資スタイルに転換。これが功を奏して2023年3月に資産1億円を達成、40代半ばで早期退職した。
2025年3月現在の資産は1億9000万円。
業界トップクラスの銘柄が何らかの理由で「株価的に割安」となったところで買うスタイルだ。超優良な大型株が好きだという。
保有する134銘柄から受け取る配当の総額は税引き後の手取り額で年間471万円(2024年時点)。
1カ月当たりに直すと約39万円だ。
長期株式投資さんの保有株の中で「一生持ち続ける予定」の10銘柄を教えてもらった(上の表参照)。
10銘柄中、3銘柄が商社株。この中で三菱商事は、たびたび増配する高配当株として特にメジャーな存在である。
三菱商事の1株当たりの配当は110円(2026年3月期予想)。2025年3月19日現在の株価2824.5円に対する配当利回りは「110円÷2824.5円×100=3.89%」で、現状でも高配当だ。