
難易度の高いデザインと布地だったが、フレアのドレープが美しいワンピースに仕上がった。職人たちには、「合格よ」と声をかけた。
苦労した品だったが、まさか佳子さまが着用するとは、想像もしていなかった。
そのおよそ半年後の6月7日、ブラジルを訪問中の佳子さまが、日系人の高齢者が入所する「憩の園」を訪ねる際に、このカメリアワンピースを選んだ。
このニュースをテレビで見ていた職人たちは、佳子さまが着用しているワンピースを見つけて、「うちの服!」と驚いたように声をあげた。
ここ1年ほど、佳子さまは公務の際に、有田焼や美濃焼、肥前びーどろのイヤリングや輪島塗のバレッタなど、積極的に日本各地の伝統工芸品のアクセサリーを身に着けるなど、「佳子さま流」を明確にしている。
そして、今回のブラジル訪問では、布地のプリントからデザイン、縫製まですべて日本製のワンピースを身に着けて日系の高齢者施設を訪ね、彼らの手を握りしめた。
祖国を遠く離れブラジルの地に暮らす人びとへの、メッセージなのかもしれない。
(AERA 編集部・永井貴子)
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