佐々木朗希の復帰はいつ?(写真提供・日刊スポーツ)
佐々木朗希の復帰はいつ?(写真提供・日刊スポーツ)
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 ドジャース・佐々木朗希投手の故障離脱は、想定内の出来事だったようだ。昨オフにロッテがポスティング制度でのメジャー挑戦を容認した際には否定的意見が多数だった。しかし同球団が佐々木の状況を把握していたとすれば、下した“決断”も決して間違っていなかったことになる。

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 ドジャースへ加入した佐々木は、東京シリーズでの登板を含めて、ここまで8試合に先発、1勝1敗、防御率4.72の成績。5月13日(日本時間14日)には右肩インピンジメント症候群のためIL(故障者リスト)入りし、復帰へ向けて調整を続けている。

「メジャー1年目のルーキーとしては頑張っていると思う。営業的側面を兼ね東京シリーズでの登板は予想できたが、その後も世界一軍団の先発ローテーションに入るとは思わなかった」(MLBアジア地区担当スカウト)

 ドジャース投手陣は故障者が続出、ブレイク・スネルやタイラー・グラスノーらが早々にIL入り。投手の枚数が足りなかったこともあるが、佐々木の実力が評価されているのは間違いない。

「春季キャンプから肉体、精神の両方が張り詰めていたはず。米国の慣れない環境で無理をしていた部分もあるだろう。しかし今回、発症した右肩インピンジメント症候群は佐々木の持病でもあった」(ロッテOB)

 MLB挑戦が決まった際には、ロッテ・吉井理人監督が「故障は多分、するとは思うんですけども」とラジオ番組で語っていた。また、2024年にも同様の診断を受けていたことが複数メディアによって明らかになっている。

「右肩インピンジメント症候群は決して大きな故障ではなく、投手には比較的多く見られる。体の使い方のクセから腕や肩甲骨に引っ掛かりが生じて痛みに繋がるケースが多い。根本的な解決は投げ方のメカニクス自体を修正するしかない」(在京球団トレーナー)

 吉井監督はメジャーリーガーの先輩で、現役引退後は大学院に通って運動生理学を学ぶなど投手育成の専門家。投手コーチ時代から佐々木育成を全面的に任され全てを知っている人物だ。「故障をする……」という予言が当たってしまった形だ。

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