
山尾氏の公認決定前から大炎上
5月14日、国民民主は参院選の全国比例の候補として、同党の元衆院議員だった山尾志桜里氏、維新の元衆院議員の足立康史氏、立憲民主党前参院議員の須藤元気氏らの公認を発表した。
山尾氏は衆院議員時代に既婚男性との「不倫」騒動が報じられた。山尾氏は当時、不倫関係は否定したが、国民民主が山尾氏の公認を検討している段階から、SNSでは批判の声が大炎上。公認決定後、その声はさらに強まった。また、足立氏や須藤氏も、過去に所属した政党の方針にさからって離党した経緯があり、批判の声が出ている。
山尾氏らの公認に反発し、国民民主党からの出馬を取りやめたのが弁護士の川崎貴浩氏だ。川崎氏は昨年10月の衆院選で国民民主党が躍進後、一般公募で手を挙げ、同党公認で全国比例候補に選ばれた。しかし、山尾氏らの公認発表の5日後の5月19日に公認を辞退した。川崎氏はこう憤慨する。
「山尾って、これはないわと思いました。この党あかんと愛想尽きました」
「プラチナチケット」と歓迎されたが…
川崎氏は4月2日に国民民主から比例区での公認内定が発表されていた。人気が高い国民民主からの出馬となれば当選の可能性は大で、周囲から「プラチナチケット」と歓迎されていた。しかし、公認内定後も、同党の対応はおかしかったという。
川崎氏の公認内定が発表された4月に、国民民主が維新の元衆院議員の足立氏を大阪選挙区から擁立予定というニュースが流れた。
「私は東京で弁護士をしておりますが、出身は大阪です。党からは『大阪で経験がある足立氏とセットで活動すればいい』とアドバイスを受けました。その準備にも入っていたところ、急に足立氏の大阪選挙区から出馬はなしという報道があった。そこへ、私の面接を担当してくれた浜野喜史参院議員から『大阪選挙区の候補者を改めて選考しなければならないが、その選考に入る意思はあるか』との連絡があり、『ぜひ』と即答しました」(川崎氏)
比例区ではなく大阪選挙区から出馬するとなれば、選挙の態勢、ポスター・ビラの発注など、大幅な変更が必要だ。だがその後、1カ月ほど経過してもなんら音沙汰がなく、ゴールデンウイーク明けに党本部に連絡をしても「待て」というばかりだったという。