ようやく今季初勝利を挙げたロッテ・石川だが…(写真提供・日刊スポーツ)
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 ロッテ先発陣を支える石川柊太と西野勇士の2人が苦戦している。石川は交流戦初戦の6月4日・巨人戦(ZOZOマリン)で今季初勝利を挙げたが、西野に関しては今季まだ無勝利である。

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 勝利投手となるには攻撃陣との絡みや降板タイミングなど、多くの条件が絡む。しかし大きな期待をされている2人の成績は、ロッテ低迷の現状を表していると言っても良い。昨年は西武・高橋光成が勝てずにチームも大低迷したが似た状況にも思えてくる。

 ロッテは開幕から「こんなはずではなかった……」状態が続き、パ・リーグ最下位で交流戦を迎えた。要因はいくつもあるだろうが、石川と西野が苦戦するのは誤算だったはずだ。

「打線はあくまで水もの”で計算は立たない。グレゴリー・ポランコとネフタリ・ソトの2外国人が打てなければ、得点力が下がることは予想されていた。吉井理人監督が専門とする投手力を中心に、粘り強く戦うプランだったはずだが……」(ロッテOB)

 交流戦へ入った49試合消化時点で、チーム打率.213、得点128(共にパ・リーグ最下位)は仕方ないとはいえ、防御率3.35(同最下位、5位オリックスが3.21)までは想定外だったはずだ。

「先発投手陣の調子がイマイチ。計算できるのは新加入右腕のオースティン・ボスのみで、左右エースと期待された小島和哉、種市篤暉が不安定。その上に石川と西野が勝てないことで計算が狂っている」(在京球団編成担当)

 石川は2013年育成ドラフト1位でソフトバンク入団。16年に支配下登録されるとローテーションの一角を任され、20年には11勝で最多勝に輝き、23年にはノーヒッターも記録。昨オフに国内FA権行使すると5球団が獲得に手を挙げたが、3年総額6億円(推定)でロッテ移籍を決断した。

「ソフトバンク時代からZOZOマリンと相性が良く、FA宣言した場合は欲しい投手だった。獲得発表された時は球団中が喜びに包まれた。昨季10勝の佐々木朗希がドジャース移籍した穴を埋めてくれると信じていたが……」(ロッテ関係者)

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