
「自分自身で狙い目を調べ、リスクを承知でリターンを取りに行く投資家。さまざまな資産に分散させてバランスを取る投資家が多いように感じます」
ウエルスアドバイザー投資顧問部長の武石謙作さんにもランキングを見せ、所感を聞いた。
「新NISAで買われた投資信託のランキングではS&P500や全世界株式(オルカン)に人気が集中していました。
東証ETFのランキングはバラエティー豊かです。米国株式や全世界株式を中核とし、ETFでアクティブに投資する様子が見て取れます」
ご存じの通り、東証ETFは価格を指定した取引(指し値)もできる。
昨今の波乱相場では「今日下がっているから今日買う」というやり方をしないと、翌日爆上げする可能性もある。こういうとき、投資信託でスポット買いを入れるのはリスクがある(短期投資の場合)。
注文時点ではいくらで約定するかわからず、日本株の投資信託でも翌営業日にようやくわかる……これでは遅すぎる。
急落時にレバETF
武石さんによれば、国内相場の急落時には指数連動型や指数の動きの2倍、3倍のリターンを狙うレバレッジ型ETF(新NISAの対象外)に逆張り買いが殺到するという。
週次の純資金流入額(ウエルスアドバイザー推計値)を見せてもらうと、2月第3週の株価下落時は外債ETFがトップ、日経平均とTOPIX(東証株価指数)のETFがそれに続いた。
下落幅が拡大した2月第4週には「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」がトップに躍り出て、下げ止まった3月第2週には3位に下落。変動が激しい。
「ランキング1位のFANG+のETFも、短期目線でテック系の米国株を狙う人が活発に売り買いしているのでしょう。
週次の純流入額を振り返っても、FANG+のETFは上場した1月に集中的に買われていましたが、2月第1週には圏外になっていました」
武石さんは、アクティブ運用型ETF(2023年9月に初上場、2025年4月11日現在14本)が少しはランクインすると予想していたが、期待外れだった。1本もランクインしていない。
改めてデータを取ってみると主要指数に劣後しているものも多く、無理もない。アクティブ運用は難しい。