
「無理に自分をつくらなくていい」
こうした懸念をよそに、「無理をして好感度をあげる必要はない」と語るのはテレビ情報誌の編集者だ。
「本来なら、もう少しがむしゃらな姿勢を見せたり、笑顔で受け答えすれば好感度は上がっていくのでしょうが、河合さんは無愛想なところが素の状態なのです。昨年放送の主演ドラマ『RoOT / ルート』でも、クールで無愛想なキャラを演じましたが、同作の役柄について『しゃべり方や動き方などはほとんど作っていない』とインタビューで答えていました。また別のインタビューでは、同作で共演した坂東龍汰さんが河合について『優実ちゃんはどこに行っても優実ちゃんのありのままでいられる人なんだろうな』と語り、河合さんも『良かった。私もそう思ったけど』と返していました。急に売れ出したことで、覇気のなさそうなところや気だるそうなしぐさを否定的な目で見てしまう人もいると思いますが、女優として認められているのだから、無理に自分をつくらなくてもいいと思います」

芸能ジャーナリストの平田昇二氏は河合についてこう述べる。
「昨年10月に放送された『アナザースカイ』では、演技を学ぶために大学に進学するも中退したことを告白していました。理由として2年生になるタイミングでコロナ禍に見舞われたことに触れて、『ZOOMで演技の授業とかが、すごくしんどくて…。実践系の授業はコロナ禍はちょっと難しかった』と振り返り、俳優になって現場で勉強していく覚悟を決めたそうです。当時からそれだけ強い意志と覚悟を持ってこの仕事に臨んでいることがうかがえました。そうした高いプロ意識や仕事に対する真摯な姿勢が裏目に出て時に誤解されることもあるのかもしれませんが、彼女のキャラクターが広く浸透していけば、素の部分が逆に魅力に転化していくと思います」
劇中での存在感は唯一無二といっても良い河合。今後、世代を代表する女優となっていくのか注目したい。
(丸山ひろし)
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