昨年、乳がんの一種「浸潤性小葉がん」の告知を受けた梅宮アンナさん。「いま」を真っすぐに語った(撮影/写真映像部・上田泰世)
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 20日放送の「プラチナファミリー 華麗なる一家をのぞき見」(テレビ朝日系・よる7時)は、「徳川慶喜・新渡戸稲造…日本の歴史を大きく変えた偉人ファミリーSP」。徳川慶喜の玄孫の大邸宅に潜入する。また、宇崎竜童・阿木燿子夫妻&中村獅童親子&梅宮アンナ・クラウディア親子など、徹子の部屋に残されているプラチナファミリーの貴重な映像も紹介。梅宮アンナの過去のインタビュー記事を再掲する(この記事は「AERA dot.」に2025年2月27日に掲載されたものを再編集したものです。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。

【伝えたい】「あなたは泣かないんですか?」アンチコメントについてもまっすぐ語る梅宮アンナさん

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 「がん患者らしくしとけ」「がんなのになんで自撮りできる余裕があるんだ?」。 SNSを通じて梅宮アンナさんに届いた、とげのあるコメントの一部だ。アンナさんは昨夏に乳がんを公表し、SNSで発信し続けている。日本人の多くががんにかかる現実がありながら、患者や治療の「いま」が全然知られていないと痛感している。「がんに対する古い見方を変えていきたい」。時に傷つきながらも発信を続ける、彼女の願いとは。

「私もいつかがんになるのかな」

 梅宮アンナさんは2024年7月、乳がんの一種である「浸潤性小葉がん」の告知を受けた。ステージ3Aで、11月には右胸の全摘手術を受けた。

 父の梅宮辰夫さんも30代半ばでがんをわずらうなど、家系にはがんになる人が多かったという。

「小学生のときには、私もいつがんになるのかな、なんて思ってました。今なったら『小児がん』って呼ぶんだよねって」とアンナさんは振り返る。

 そんな心の備えがあったからか、医師からの告知には、動揺も落胆もしなかった。「自分の番が本当にやってきたのだ」と、実感したという。

「私、もともと目の前に起きるできごとの意味を考える性格なんです。だから、告知されたときも、私ががんになった意味は何だろう。絶対に意味があるよねって、そんなことを考えました」

「患者」のイメージがアップデートされていない

 8月13日にがんを公表した。以降、SNSでがん患者としての日常の発信を続けている。

 大きな反響のなかでアンナさんが直面したのは、日本人の多くががんに罹患するにもかかわらず、「患者の生活や治療のイメージがアップデートされていない」現実だった。

 がんの種類や進行の度合いによってさまざまな状況の患者がいることも確かだが、それでも違和感を覚えたという。

がんを公表してから周囲によく聞かれたのは、どこの病院に入院するのか、ということだった。

「がんと言っても、患者さんによってスタートがそれぞれ違うんです。私は長期入院の必要はなくて、抗がん剤治療も通院でできるのに、『がん=ずっと入院する』というイメージなんですね」

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