──常にセ・パ12球団のファームと対戦することで、選手も各球団の編成にアピールしやすいという面もあります。

 はい、これは独立リーグではできなかったですね。育成選手を(NPBからの派遣で)抱えた時期もありますけど、だからと言ってファームと試合をするわけではないですから。その点、ウチの場合はファーム(・リーグ)で1年間戦える。去年だって笠島も佐藤も(ファーム・リーグでは)ちょっとしか投げてないんですよ。ほとんど三軍戦なんですよね。だからウチに来ればファームの試合で投げられるっていうのは非常に意味があると思いますし、NPBからの派遣も喜んで受け入れます。(NPB球団からの派遣が)マックスで5人のルールはありますけど(12球団には)うまく活用いただきたいなと思っています。

──今年は6月30日までの間、巨人から育成選手の山田龍聖投手が派遣されています。他球団からも派遣される可能性はありますか?

 こちらとしては、お話があれば受け入れます。去年の木下(幹也、巨人育成)もそうですけど、彼のピッチングを見てウチの選手はこれがセ・パのレベルかと思うし、木下は木下でウチの選手がこの環境でこれだけ必死にやってるのかって思うんですよ。山田もたぶん今、そう思ってくれてると思うんですけど、ノビノビやっています。ドラフト2位のプレッシャーから今、解放されてるんじゃないですか。すごくいいピッチングしてますからね。そのまんま巨人に戻ってすぐ支配下に登録してもらうのが理想なので、僕らとしてはそういう期待を込めながら預かるのも楽しいですし、そういう選手が来るのもファンは面白いじゃないですか。「あのピッチャー、ジャイアンツのドラ2らしいよ」ってなかなかないことですし、そういうところでも楽しんでいただけるとありがたいなと思いますね。とにかくいろいろな楽しみ方があると思います。

──改めて2年目の今シーズンはどんなところを目指していきますか?

 育成、再生しながら勝っていくというところは、今年も変わらずチームの大命題なので、そこに向かって頑張っていきます。あとは経営面を安定させないといけないので、1社でも多くのスポンサーさんを獲得する。チームと経営面の両輪をうまく融合させていいチームを作っていくのが課題ですね。

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