ソフトバンクとは違い巡り合わせの影響だけ。日程の都合で主力投手がロードで登板することも多かったからだろう。ゴールデンウィークや交流戦の変則日程によって、外弁慶も是正されるはず」(在京球団編成担当)

日本ハムは新庄剛志監督が「今はそういう流れ。いずれ逆になってくる」(4月30日)と語るなど、あまり気にしていないようだ

「もちろん、本拠地・エスコンフィールド北海道の内野部分が人工芝になった影響も否定できない。世界的にも珍しい造りになったことで対応に苦慮している部分はあるはず。しかし、今後慣れてくれば大丈夫だろう」(日本ハム関係者)

若手も次々と起用されるため、新球場に慣れていない選手も少なくないだろう。一方で「遠征の方がノビノビできるのかなぁ(笑)」(日本ハム関係者)という声も冗談には聞こえないほど、ロードの戦いは充実している。

阪神は4月中旬からは甲子園でも少しずつ結果を出せるようになってきている。

「故障者もおらず、戦力的にはプラン通りに戦えている。藤川球児監督は『本拠地で勝利することが大事』と考えて悩んでいるようだが、流れは自然に変わるはず」(阪神OB)

阪神が最下位だった2018年はホームで21勝39敗2分(勝率.350)の成績。しかし、「当時は戦力的に過渡期で今とは状況が異なるので心配無用」(阪神OB)という声をファンは信じたいところだ。

「日本シリーズのような短期決戦なら外弁慶シリーズが話題になるのもわかる。しかし長丁場のペナントレースでは流れは必ず変わる」(在京球団編成担当)

かつて2011年のソフトバンクと中日の日本シリーズは、球史に残る「外弁慶シリーズ」だった。中日が敵地の福岡で2連勝した後、今度はお返しとばかりにソフトバンクが名古屋で3連勝。王手をかけてホームに帰ってきたソフトバンクが第6戦に敗れるも、第7戦に勝って日本一となった。

「今後のソフトバンクがどうなるか、に注目したい。選手は変わっているが、2011年を知っている関係者もいる。短期決戦とシーズンは違うが、1つずつ勝ち星を積み上げるのは同じ。辛抱強くチーム状況が良くなるのを待つしかない」(在京球団編成担当)

流れはいつか変わる。そのためにも当面は目先の1勝にこだわっていくことが大事。各球団のファンはホームで勝利が見られず心中穏やかではないだろうが、今しばらく温かい目で見守って欲しい。もちろん、ソフトバンクもこのまま終わるはずはないだろう。

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