
ちなみに03年秋の園遊会では、同じこの柿茶色の訪問着に締めたのは稲穂が織り込まれた帯で、季節にふさわしい。華子さまの装いは、いつもちょっとした遊び心がおありになる、と国見さん。
近年は、ご高齢のため常陸宮さまは園遊会に出席されず、華子さまも杖をお使いになりながら、園遊会の冒頭、天皇陛下と皇族方と一緒に「三笠山」と呼ばれる小高い丘に一列に並ばれるところまでの参加だ。
それでも昨年秋の園遊会では、隣に立つ佳子さまの本振袖の着付けをささっと直される場面が映像で流れると、「さすがは華子さま」といった賞賛の声があがった。
今年春の園遊会も女性皇族は和装で臨む予定だ。日本画のような美しい着物が、赤坂御苑の春の草花と調和する光景は、招待客の心を和ませてくれそうだ。
(AERA 編集部・永井貴子)
