一方、「暗」のチームも多くある。ACLの過密日程の中で結果が出ずに早くも監督交代となった横浜F・マリノス(勝点8)、決して悪い内容の試合をしている訳ではないが、守備でのミスや軽さであっさりと失点する試合が続くアルビレックス新潟(同8)、リーグ戦8戦未勝利(4分け4敗)で18位にまで順位を下げたFC東京(同10)と、いずれも今季新監督を迎えたという共通点がある現在のボトム3は苦しい滑り出しとなった。そして第11節の広島戦でマテウス・カストロの2発で長谷川健太監督の“首の皮が繋がった”と言える名古屋グランパスも開幕ダッシュに失敗したチームだ。
さらに触れたいのが、ガンバ大阪だ。昨季4位の手応えもあって期待を膨らませたシーズンだったが、ここまで4勝2分け5敗の12位(勝点14)。開幕前に坂本一彩とダワンの主力が流出し、山田康太が不適切なSNS使用で退団。そして攻撃のキーマンだったウェルトン、補強の目玉だった奥抜侃志、さらにエース・宇佐美貴史が故障離脱。ネタ・ラヴィ、イッサム・ジェバリ、スピードスターの山下諒也が奮闘しているが、大金を叩いて緊急補強したデニス・ヒュメットが結果を出せず。このチーム状態でまだ首位と勝点差7とそれほど離れていないのが救いであり、チームの地力と言えるが、試合内容も含めて順位以上に苦しい戦いを強いられている。
まだまだ上位と下位の差がなく、毎節ごと順位が入れ替わる状況が続いているが、にここから迎えるゴールデンウィークの連戦でどうなるか。この1ヶ月が、早くも訪れた今季の勝負どころになりそうだ。
(文・三和直樹)