なかやまきんに君
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 ピン芸人の、なかやまきんに君(46)の勢いが止まらない。今や企業の新入社員入社式やお硬いテーマの自治体主催イベントだけでなく、ゲスト解説者として大相撲のネット配信番組に出演するなど、全方位でひっぱりだこになっている。2021年末に吉本興業を退所した後は、その好感度の高さから“令和のCM王”とも称されるようになったが、ここにきて、さらに活躍の幅を広げ始めた。

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「ここまでブレークしたきっかけは、21年に放送されたニュース番組だと言われています。きんに君が一日警察署長を務めたという、なんということはないローカルニュースのVTRでしたが、スタジオにカメラが戻るとアナウンサーがきんに君のギャグに耐え切れず吹き出し、しばらくニュースが読めなくなってしまったんです。お堅いNHKでの“放送事故”とあって、ツボにはまってしまった視聴者も多く、SNSでも大反響となりました。きんに君もこの一件で人生が変わったと認めており、のちにNHKの番組で『特にZ世代の方は、それで僕を知ったという方が多い。あの動画のおかげで僕のブレークにつながった』と回想していました」

 注目を集めた絶妙なタイミングで、所属していた吉本興業を退所したきんに君。前述の“放送事故”が追い風となり、一躍人気者になった。公式YouTubeのチャンネル登録者は今や263万人超え(4月18日時点)、22年にはキメぜりふの『ヤー! パワー!』が新語流行語大賞に選出された。23年には初となるドラマ主演も果たし、昨年のCM契約社数は20社を超え、名実ともにトップクラスの人気芸人となった。

 ところが昨年、思わぬ逆風が吹いた。

「昨年夏に『週刊文春』が、きんに君の個人事務所での不透明取引や、マネジャーによる金銭トラブルを報じました。前者は、知人の会社に実態のない契約を結んでお金を振込み、キックバックを受けていたという疑惑で、後者はマネジャーがきんに君関連の商品で出資者から多額のお金を集め、そのまま失踪したというものでした。どちらも本人の関与はなく、マネジャーが勝手に動いたということでしたが、この一件でクリーンなイメージが多少傷ついたのは否めません」(週刊誌の芸能担当記者)

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